高い到達率を維持するための
「ウォームアップ(暖気配信)」について解説いたします。
エキスパでは、配信者メールアドレスのドメイン、および、必要箇所に設定するドメインは、
エキスパ内で取得できる(1つ無料)専用ドメインで設定していただくことをお願いしております。
しかしながら、取得したばかりの新規ドメインは、
過去の実績がないためレピュテーション(評判/評価の意)は0の状態です。
このような状態でいきなり大量のメール配信を行うと、受信が拒否される可能性が高くなります。
その状況を避け、高い到達率を維持するために、正しい知識と正しい設定が必要となります。
(他社システムから引っ越しなど)
■なぜ専用ドメインでの設定が必要なのか?
エキスパで生成できる「専用ドメイン」は、SPF/DKIM/DMARC設定がされた状態でご提供しております。
(一言でいうと、なりすまし判定を受けない設定)
・これによりGmailのガイドラインに沿った設定となります。▶ Gmailガイドライン
・専用ドメインは、ユーザー様一人ひとり専用となるため他者配信の影響を受けません。
上記2点より配信としては最適となるため、エキスパでは「専用ドメイン」のご利用をお願いしております。
また、Gmail以外のメールアドレス受信サーバーも、Gmailのガイドラインを参考にして
ルール化している節があるため、
Gmail宛てに安定的に届かせる施策をすることで、
すべてのメールアドレスに対してのメール到達率が高くなるとお考えください。
■ドメインレピュテーションとは?
ドメインレピュテーションとは、特定のドメインに対する評価を指し、
主にメール送信の信頼性や安全性を示す指標です。
この評価は、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や
メールボックスプロバイダ(Gmail、Yahoo! メールなど)によって行われ、
メールが受信トレイに届くか、迷惑メールフォルダに振り分けられるかを左右します。
新しいドメインは、過去の実績がないためレピュテーションは0の状態です。
そのため、メール受信側から見ると「信頼性が低い」と判断されます。
■ドメインレピュテーションの仕組み
ドメインレピュテーションは、以下のような要因によって決定されます。
・メールエンゲージメント率(開封率やクリック率など)
・スパム報告率(受信者が迷惑メールとして報告する頻度)
・バウンス率(送信先が存在しない場合などの配信失敗率)
・スパムトラップ(スパム送信者を特定するための専用アドレスへの送信)
これらのデータを基に、ISPは複雑なアルゴリズムを使用してスコアを算出します。
このスコアが高いほど、メールが受信トレイに届きやすくなり、
スコアが低い場合は、スパムフォルダ行きや配信失敗(メール不達)のリスクが高まります。
ここからは、高い到達率を維持するためのドメインの暖気(ウォームアップ)を
早く効果的に行うための方法をいくつか紹介します。
SPF、DKIM、DMARCなどの認証技術を適切に設定する
SPF/DKIM/DMARC設定がされた状態でご提供しております。(一言でいうと、なりすまし判定を受けない設定)
段階的に送信量を増加する
(他社システムから引っ越しなど)
段階的な送信量増加の理想的なスケジュール
初期段階(1週目):
1日目: 50通
2日目: 100通
3日目: 500通
4-7日目: 1,000通/日
中期段階(2-3週目):
8-10日目: 2,000通/日
11-13日目: 3,000通/日
14-15日目: 5,000通/日
後期段階(4週目以降):
16-18日目: 10,000通/日
19-21日目: 20,000通/日
22-24日目: 30,000通/日
25-27日目: 50,000通/日
28-30日目: 80,000通/日
最終段階(5週目以降):
30日以降: 10万通以上/日
このスケジュールは一般的な指針であり、実際の状況に応じて調整が必要です。
実際、大量の読者リストをお持ちの場合、上記は現実的ではございませんが、
少なくとも中期段階あたりの配信数から始めてください。
アクティブな読者(クリーンなリスト)へ配信をする
(他社システムから引っ越しなど)
■確実に受信可能なアドレスのみを使用する
存在しないアドレスや長期間反応のないアドレス(クリックがないなど)などを除外し、
確実に受信可能なアドレスのみをリストアップします。
■エンゲージメントの高い読者から開始する
エンゲージメントの読者とは、送信されたメールに対して積極的に反応し、
相互作用を示すアドレスのことを指します。
つまり、開封率が高く、メール本文に記載のURLなどをしっかりとクリックしてくれる
読者様から配信を開始する、ということです。
■古いセグメントは徐々に追加する
1.初期段階では、最もエンゲージメントの高い読者に集中します。
(過去30日間にメールを開封またはクリックした読者)
2.3〜4週間目には、過去60日間に開封またはクリックした読者へと範囲を拡大します。
3.最初の6週間は、過去90日間に開封またはクリックしていない読者には送信しないようにします。
4.古いセグメントを追加する際は、既存の配信量の15%以内に抑えることが推奨されます。
これにより、良好な評価を維持しながら、徐々に配信範囲を拡大できます。
■開封率の高い件名、クリック率の高い内容を配信する
開封率やクリック率が高いメールは、受信者にとって価値があり、望まれているものだと
メールボックスプロバイダーに認識されます。これにより、送信者の信頼性が高まります。
また、高いエンゲージメント率は、メールがスパムではないという強力な指標となります。
これにより、スパムフォルダに振り分けられるリスクが低下します。
■スパムフィルターに引っかからない内容を心がける
過剰な表現や大げさな文言での配信を控えてください。
また、NGワード(社会一般的に嫌われるワード)の使用も控えて配信をおこなってください。
内容が良かったとしても、上記でスパムフィルターに引っかかり到達率が一気に低下します。
■受信者の活動時間に合わせて送信
配信ターゲットとなる読者様の属性に合わせ、
その読者様がメールを開封しやすい時間帯に送信することが重要になります。
■夜間(21時〜7時頃)の送信は避ける
ISP・携帯キャリアのスパムフィルターの強度が上がる傾向があるため、
日中に送信を完了させることが望ましいとされています。
■不規則な送信パターンを避ける
ウォームアップ期間中は一貫した送信スケジュールの維持が非常に重要です。
不規則または不定期な送信パターンは、ウォームアップ評価に悪影響を与える可能性が高いです。
毎日同じ時間帯に配信する、週2~3回同じ時間帯に配信する、などを心がけましょう。
■30日以上送信を中断した場合は再度少量から開始
長期間送信しないと、読者様はあなたのブランドやサービスを忘れます。
再送信時に少量から始めることで、読者様の関心を再び引きつけることができます。
再送信時のスケジュールの推奨としては、
「段階的に送信量を増加する」の1日目からとなります。